富山写真語り 富山の建築美

 

富山写真語 万華鏡


平成3年10月創刊。
以来月刊誌として毎月発行されている。
富山の自然や文化、民俗から1つのテーマを選び、写真と識者の文章で紹介。
第1号の「立山神殿」を皮切りに「五箇山」「瑞龍寺」といった富山を代表する文化遺産から「土蔵」「看板 」「富山弁」といった生活に密着した題材まで幅広く扱う。
「語り部」と呼ばれ執筆した職者は、これまで約200人に上る。

「万華鏡」の題字は、各地で遊書・響書パフォーマンスを展開中で遊書創案者である阿部一猛(あべ かずたけ)氏によるものである。

●NHKふるさと富山賞 受賞 (1996年)
●サントリー地域文化賞 受賞 (1996年)
●日本写真協会賞・文化振興賞 受賞 (1998年)
●Good Working賞 受賞 (2004年)

●ふるさと教育 とやま賞 受賞(2012年)

万華鏡
●地域への影響






◎山岳信仰の象徴である立山神殿(雄山神社峰本社)がかつて約20年ごとに遷宮されていたことを紹介。読者から遷宮待望論がおこり、平成7年9月、136年ぶりに遷宮が行われた。

創刊号「立山神殿」



◎砺波散居村の屋敷林を紹介。生活様式の変化により屋敷林への意識が薄れ、風景は失われる一方であったが、近年その素晴らしさが見直されてきている。平成16年秋、台風により屋敷林の大木の多くが被害を受けたが、住民の保存運動もあって翌春には植樹がなされた。

3号「屋敷林」・121号「カイニョ(屋敷林)」・164号「屋敷林Ⅱ」



◎女人救済の行事「布橋大灌頂」を紹介。明治時代の廃仏毀釈により途絶えていたが、平成8年、国民文化祭で130年ぶりに再現。平成17年には継続的な復活を目指し開催された。

23号「布橋」



◎竹内源造の人と作品を紹介。左官職人の芸術、庶民の文化遺産として評価する機運が高まった。県教育委員会の調査が行われ、砺波市の名越家に残る鏝絵が国内最大級と話題になる。源造のなまこ壁は関係者の努力により保存にこぎつけた。

31号「鏝絵」・77号「散居の蔵」・83号「蔵印」
89号「なまこ壁」・110号「とやまの形─鏝絵─」



◎福光ゆかりの大版画家、棟方志功の旧居は都市計画事業により存亡の危機にあったが、町民の保存運動が盛り上がり、当局は移築・保存を決めた。現在は「鯉雨画斎」として一般公開されている。

72号「厠」・135号「厠 棟方 志功生誕百年記念号」