300号─平成30年9月発行
とやま水逍遥
とやまの風景は水とともにある。北アルプスの氷河より融け出し、扇状地末端より湧き出る清水は、富山県民の暮らし支えている。河川は幾度と暴れては、同時に多くの恵みをもたらした。人々は水を畏れ敬い、そこに息づく自然と文化を守り繋げていこうとしている。水辺を逍遥し、五感で水と交わる。私たちは水から生まれた。
文・吉崎嗣憲・王生透
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299号─平成30年6月発行
国伝統的工芸品 越中福岡の菅笠
高岡市福岡町は、菅笠の一大生産地である。四百年続く越中福岡の菅笠づくりの伝統は、平成二十一年に国の重要無形民俗文化財に、平成二十九年には国伝統的工芸品に指定された。技術継承のため若い人材の育成を図りつつ、伝統技術を使用した新しいスゲ製品の開発に励んでいる。
文・日和祐樹・高田哲
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298号─平成30年4月発行
旧中嶋家住宅 えんなか会の四季
「旧中嶋家ボランティアグループ えんなか会」は、砺波チューリップ公園内にある市指定文化財・旧中嶋家住宅を拠点に活動している。「えんなか」とは囲炉裏のことである。チューリップフェア期間中は終日囲炉裏に火を入れ、無料休憩所として開放し、多くの観光客をもてなしている。
文・尾田武雄・柏樹直樹
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297号─平成30年2月発行
滑川市立田中小学校旧本館
滑川市立田中小学校旧本館は昭和十一年新築の木造校舎で、平成二十八年に国登録有形文化財に指定された。下見板張りの外壁、凝った意匠が施された中央階段、昭和二十二年に昭和天皇が休憩された来賓室などが保存されている。新しい鉄筋校舎で学ぶ児童たちが掃除し、今も大切に守られている。
文・竺覚暁・廣橋和親
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